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「べピオ」について
「ニキビだらけの顔を見るたび落ち込む…」
「人と会うのが憂鬱になるほどつらい…」
「スキンケア頑張ってるのに、全然良くならない…」
そんな繰り返すニキビに悩んでいる方は、当院にもたくさんいらっしゃいます。今回は、前回の「ディフェリンゲル」に続いて、皮膚科で処方されるニキビ治療薬「べピオ」について解説します。
ニキビは、皮膚の慢性疾患です。正しい知識で改善スピードは上がり、将来のニキビ痕も予防できます。適切な治療で、ニキビに悩まない毎日を目指しましょう。
ニキビ治療薬「ベピオ」とは?
「過酸化ベンゾイル」が配合されたお薬です。
日本で承認されたのは2015年と比較的新しいお薬ですが、欧米では60年以上にわたり標準治療として使われている「ニキビの王道治療薬」です。
「べピオ」の作用・効果
「べピオ(過酸化ベンゾイル)」の2つの作用
①殺菌・抗炎症作用
ニキビの原因菌である「アクネ菌」を殺菌します。
抗生剤(抗菌薬)もニキビ治療で使われますが、「耐性菌」が問題となります。長期使用すると、菌が薬に抵抗力を持ち、抗生剤が効きにくくなってしまいます。
しかし、過酸化ベンゾイルは、長い歴史の中で耐性菌の報告が全くありません。長期で安心して使えるお薬です。
②ピーリング作用
肌の表面にある「角質」を剥がす作用があります。ニキビの原因である「毛穴詰まり」を改善します。
どんなニキビに効果がある?
①赤ニキビ・黄ニキビ
殺菌・抗炎症作用により、炎症性のニキビを改善する効果があります。
②白ニキビ・黒ニキビ
ピーリング作用により、皮脂が詰まったコメドを改善する効果があります。
つまり、軽度〜重症まで、ほぼ全ての段階のニキビに効果があります。
今あるニキビを治しながら、続けるほど、「ニキビができにくいお肌を目指せるお薬」です。
どのくらいで効果が出る?
早くて2週間、しっかり改善するまで12週間(約3ヶ月)かけて効果を発揮します。
臨床試験では、
・12週間で、炎症性のニキビの約70%が改善した
・12週間で、非炎症性のニキビの50〜60%が改善した
という報告があります。
改善には一定の期間が必要のため、「焦らずコツコツ続けること」が大切です。
ゲル・ローション・ウォッシュゲルの違い
「べピオ」には、3種類のタイプがあります。それぞれの違いについて解説します。
①効果・濃度
ゲル・ローションタイプは、過酸化ベンゾイルが2.5%配合されています。
ウォッシュゲルは、過酸化ベンゾイルが5%配合されています。(洗い流すタイプ)
濃度は違っても、最終的な効果は同じです。
②副作用
刺激を感じやすい順
べピオゲル > べピオローション > ベピオウォッシュゲル
新しく開発されたお薬の方が、刺激を感じにくい処方です。
③使用方法
<べピオゲル・べピオローション(洗い流さない)>
1. 洗顔→保湿→保湿剤が馴染んだ後(1日1回夜)
※「保湿後は、しっかり乾かす」ことで、刺激を感じにくくなります。
2. 薬の分量を出す
・べピオゲル:1FTU(人差し指の第一関節分)
・べピオローション:1円玉大
3. 顔全体に塗り広げる
最初は、「少ない量」「狭い範囲」から。
いきなり顔全体に使用するのではなく、少しずつ塗り広げていくと、刺激症状を抑えられます。まずは、炎症のあるニキビと、その周りに広く塗り広げて使用しましょう。刺激感が強い場合は、洗い流しても大丈夫です。(薬の成分は10〜15分で浸透するため、効果は残ります)
<べピオウォッシュゲル(洗い流す)>
1. 洗顔後、水分を拭き取る(1日1回)
2. 薬の分量を出す(1円玉大)
3. 顔全体に塗り広げる
最初は、「少ない量」「狭い範囲」から。
4. 5〜10分後にしっかり洗い流す(すすぎ残し注意)
5. 保湿
④保管方法
<べピオゲル・べピオローション>25℃以下
<べピオウォッシュゲル>30℃以下
どちらも夏場は冷蔵庫での保管が安心です。
⑤価格
<べピオゲル>
1本15g/1306.5円
3割負担の場合:約392円
<べピオローション>
1本15g/1423.5円
3割負担の場合:約427円
<べピオウォッシュゲル>
1本20g/1,992円
3割負担の場合:約598円
「ベピオ」の副作用、注意点
①刺激症状(赤み、ヒリヒリ感、皮剥け、乾燥)
ほとんどの人が、使い始め〜1ヶ月で刺激症状を感じますが、多くは一時的なものです。
使用しているうちに、徐々に軽減されます。
ただし、約3%の方に「かぶれ(接触性皮膚炎)」が起きることがあります。
強い赤み、かゆみ、ジュクジュクした腫れが現れた場合は、使用を中止しご来院ください。
②脱色作用
枕カバーやパジャマなどの寝具類の色が抜けてしまいます。気になる方は、お気に入りのものは避ける、または白色を使用してください。
洗い流すタイプの「べピオウォッシュゲル」の場合も、使用中だけ注意してください。
ニキビにお悩みの方へ
ニキビ治療で大切なのは「続けること」です。
継続的に使用することで、ニキビの改善だけでなく、「ニキビができにくい肌」になります。正しく工夫して副作用を最小限にしながら、ニキビのないつるんとした肌を目指しましょう。



